『ポイ捨て』
今日は「ゴミの不法投棄」について考えてみたいと思います。みなさんは「不法投棄」と聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
大規模な「産業廃棄物」を思い浮かべる方もいるでしょうし、また道路脇に捨てられている「ポイ捨てゴミ」をイメージされる方もいると思います。正規に処分されていないゴミは、すべて「不法投棄」なのです。ここでお話しするのは、後者の「ポイ捨てゴミ」についてです。富士北麓の幹線道路のひとつである国道139号線を東から西に向かって走ると、鳴沢村から先、人家がまばらになると途端に「ポイ捨てゴミ」が増えてきます。明らかにドライバーによる行為なのです。「ポイ捨て」という表現だと、軽く感じてしまいますが、犯罪となりうる行為であることを肝に銘ずるべきです。『廃棄物の処理及び清掃に関する法律(一般に廃棄物処理法と称される)』や『自然公園法』などで処罰されることがあるのです。
また、自動車が入り込めない遊歩道上にもポイ捨てゴミの放置が見受けられます。私たち富士山レンジャーの事務所がある『県立富士ビジターセンター』近くの東海自然歩道にも、家庭ゴミや空き瓶、空き缶、タバコの吸い殻などが、昨年夏以降目につくようになりました。現在警察や富士河口湖町とも連絡を取り合いながら対策(この場合は、定期的な巡回活動しかありません)を講じているところです。自分さえよければ良い、という考え方しかできない人がいることは残念ですね。散策やハイキングで利用される方も多い場所ですし、ましてそこで生活している動物や鳥たちもいるわけですから…。
富士山はよく【ゴミの山】と揶揄(やゆ)されることがあります、それが原因で世界自然遺産になれなかったという誤解もまかり通っている現状があります。これからも現在進行形の富士北麓をお伝えすることで、みなさんにも「ホントウ」の富士山を知っていただきたいと思っています。(S)
今日の富士北麓は、しんしんと雪が降っています。3月に入り寒暖の差が激しくなっています、お越しの際は一枚羽織るものを忘れずに。