富士北麓に大雪が降り積ってから、はや一週間以上が経過しました。東京近郊にお住まいの方には、富士北麓が雪深いエリアと思われている方がいらっしゃいます。ですが関東地方南部と同様、こちらでは、日本列島の南岸を低気圧が通過するとよく降雪を見ます。東京にミゾレが降るような寒い日には、特に、こちらは雪となります。最低気温が東京より10℃ほど低くなる日が、今冬は多かったようです。ただし、冬期間を通して積雪はそう多くなく、断続的に降ることはほとんどありません。しかし、冷え込みが厳しい分、道路が凍結することが多いため、行楽でお出かけの方は注意が必要です。先日の雪の際にも、路側帯に放置されたノーマルタイヤの車両を何台か見かけましたので。3月とはいえここしばらくは、本州南岸を通過する低気圧と寒気の南下に注目してください。
ところで、この季節特有の湿った雪が多量に降ると森の中はどうなるか、想像してみましょう。
もちろんその森に生える樹木にもよると思います。たとえば、ここ富士ビジターセンター周辺ではアカマツが優占種となっています。アカマツに限った事ではありませんが、大雪の後には、写真のように「落枝」が多数見られます。
小さいものならさほど影響ありませんが、時には人間の腕より太く大きな落枝もあります。これが突然上から落ちてきたら…、と考えるとゾッとしますね。それぞれの歩道管理者も最善を尽くしていますが、事前に落とすということはなかなかできません。快適に楽しんで歩いていただくための歩道ですが、利用される方の意識も大切です。このような落枝の場合、強風の日にも注意が必要なことは言うまでもありません。落枝だけではなく、雨後のスリップなど、危険は常にあります。各市町村の観光課などに、歩道情報の確認をすることをお勧めしています。
今では、冒頭の雪もほぼ消え、ダンコウバイやアブラチャンなどが黄色い花を咲かせはじめています。富士北麓も、いよいよ春が近づいてきたことを実感できる陽気となってきました。(S)