青木ヶ原樹海は、富士山の北麓に広がる溶岩台地の上に生まれた森です。
その名の通り、常緑樹が多く茂り冬でも青々とした木々を見る事が出来ます。
一方で、積雪はそれほど多くはありません。
この辺りでは、一度の積雪で多くとも50?ほど。
ひと冬に雪が降るのは5〜6回程度ですし、日本海側の雪のようにはドカっとは積もりません。
でも、樹海の林床には背丈の低い植物が多いので、こんな風に雪に埋もれてしまいます。
これは
ミカン科ミヤマシキミ属 ツルシキミ
Skimmia japonica var.intermedia f.repens
です。
ミヤマシキミの変種で、日本海側の積雪地帯に多いといわれています。
4月下旬から5月にかけて、白い花を咲かせます。
ツルシキミは、雄花をつける「雄木」と雌花を付ける「雌木」がありますから(雌雄異株)、同じ葉っぱを持つ木々でも花のつき方や実の有無が違ってきます。
こちらはもう花の準備を始めていた、ツルシキミの雄木の雄花。
小さな蕾をたくさんつけて、春の暖かい日を待っています。
(ちなみに雌木の雌花は、花の数がもっと極端に少なくなっています)
いずれにせよ、このツルシキミは有毒植物です。
全草(葉も実も花も茎も)にケイレン毒が含まれていますので、努々口になさいませぬよう。