こんにちは。富士山レンジャーです。
河口湖は紅葉の最盛期を過ぎ、朝は氷点下になる日が増えてきました。
毎朝寒いですが、雪山シーズンが近づき、ワクワクしてきました。
冬は低山でも登山道が凍ったり、日の入りも早く気温の低下や暗くなるのが早いので
万全の装備と余裕をもったプランで安全登山に臨んでくださいね。
今日は、先日実施した環境省と富士河口湖町と富士山レンジャーでの合同巡回の
様子を紹介いたします。
十二ヶ岳への登山を検討している方も参考にしていただければ幸いです。
十二ヶ岳は名前の通り大小12のピークの総称で、標高1683mながらも
岩場、鎖場、ロープ、吊り橋と緊張感の連続が楽しい山梨百名山の一つです。
今回は文化洞トンネル脇の登山道から登り毛無山を経由し、一ヶ岳~十二ヶ岳を目指し
西湖の桑留尾へ下るルートを行きます。
地図にはトンネルの河口湖側にある空き地が駐車場と記載されていますが
現在は私有地となっており、駐車禁止になっていますのでお車の方はご注意ください。
トンネル脇の登山道より入山。
緩い坂を登り、しばらくすると尾根に出ますので
尾根を右へ登っていきます
戦没者慰霊碑が見える二股に出たら右の道を登ります
ここから少し急な登りをジグザグに登り毛無山を目指します。
カラマツ、アカマツ、ミズナラと森が変わり、飽きることがありません。
危険な倒木は無いか、道は崩れていないか注意してチェックしながら登ります。
笹が目立ってきたらあと少し!景色が開けてきたら毛無山の山頂です。
南側が開け、富士山を目の前に臨むことが出来ます。(この日は生憎の霧模様・・・)
広いので、ゆっくり休憩をとるのもよいでしょう。
息を整え北へ進みます。
さあ!この先から十二ヶ岳が始まります!先ずはすぐ一ヶ岳!本当すぐ!!
しばらくアップダウンを繰り返し三ヶ岳を過ぎると、今までと全く雰囲気が変わります。
急な岩場をロープなどを手助けにアップダウンを繰り返していきます。
岩が濡れて滑るので慎重に進みます。
(ロープが傷んでいるところもあるので全体重を預けないようにしてください)
途中七ヶ岳の道標が割れてしまっていたので応急処置を施します。
けが人みたいですが割れっぱなしよりは良いでしょう・・・
南面は切れ落ち、九ヶ岳、十ヶ岳のピークは細く急で危険な為、尾根上に道標があります。
十一ヶ岳の下りはロープはあるものの長く急で慣れない方は足がすくむかもしれません。
とくに濡れていると滑落の危険もありますので要注意です。
慎重に慎重に・・・
長い下りを無事に降りると本日のメインイベント!【吊り橋】の登場です!
しっかりと支点が打ってありますが、やはり揺れます・・・
必ず一人ずつ慎重に向こう岸を目指します。
無事渡り切り、ホッと一息入れたら最後の岩の急登を登ります!
手と足でしっかりバランスを取り、確実に高度を稼げば明るい尾根に出ます。
ここが帰りの分岐地点になるので、道標を確認したら山頂へ。
山頂には祠が二つあり、信仰の山でもあったことをうかがわせます。
山頂から正面には富士山が!この日は西から東への風が強く幻想的な空模様に!
きっと八合目あたりは暴風雪だろうな・・・
この日は5組ほどの登山者の方々とお会いしました。
みなさん、県外から来られたとのお話。
富士山が見えてよかったですね!
下山も油断できません!
岩場は減りますが、急で足元が滑りやすい斜面を慎重に下ります。
こちらの道も植林と自然林が繰り返され、木を見ているだけでも飽きない楽しい道です。
険しい下りを終えると最後の分岐に出ます。
西湖へは真っ直ぐ。文化洞トンネルへは写真矢印の方へ進みます。
踏み跡が落ち葉に埋まり、登山道が不明瞭なので注意が必要です。
このまま下ると【通学路】へ!町の方のお話では、本当に使っていた通学路とのこと!
登山道を使っていたとは驚きですね!
下山し、登山道近くの神社の銀杏が綺麗に敷かれ、まるで黄金のじゅうたんの様でした。
倒木が一カ所ありましたが、通行に大きな支障はなさそうです。
また、これからの時期、登山道が凍る恐れが懸念されます。
先述にも言いましたが、しっかりとした装備と計画で、素晴らしい山を
楽しんでください!