こんにちは、富士山レンジャーです。
先日ニューズレターの取材で登った竜ヶ岳をご紹介します。
竜ヶ岳は本栖湖の南に位置する標高1485m
四方から見てもほぼ同じ形に見える可愛いお椀型の山です。
穏やかな山体に見えるのに荒々しいイメージの竜?と思いますが、その秘密は後程。
まずは本栖湖キャンプ場に車を停め、トレース通りにキャンプ場内を進み登山口入口より入山します。
入口には登山届箱も。多くの登山者が提出してくれているようです。
樹林帯をつづら折にしばらく登るとベンチがあり、ここで一息つきます。
樹林帯の切れ目から富士山と本栖湖も望め、結構上がってきたんだなぁと思います。
ここから一度下り、山頂を目指して登り返します。
山頂は??まだまだ遠くに見えます。
ここからは背中に富士山を背負いながら樹林帯から笹に変わる登山道をつづら折りに登ります。
手前のピークまで上がると、東屋があり、大室を抱える富士山、雪化粧をした青木ヶ原樹海
右に目を向けると駿河湾から伊豆半島まできれいに見えます。
芝桜公園は春に向けてぐっすり冬眠中のようです。
天気も良く汗をかきそうだったので、みんな汗冷えしないようレイヤリングを調整し
一休みをしたらラストスパートです。
背の高い笹の中にできた登山道をゆっくり登ります。
この辺りは日当たりがよく一部雪解けも進んでいますが
やはり標高が上がるにつれて雪量は増え、時々雪を踏み抜くことも・・・
つづら折りを登りきれば、この日のハイライト。
さっきまでいた東屋が小さく下に見え、登ってきた尾根道も遠くに見えます。
広い尾根の中につづら折りのトレース。まるで竜の背中のよう・・・
そう、この竜ヶ岳。富士山を背に、まるで竜の背中を美しい展望とともに登る、そんな山なのです!
本当の名前の由来は、こちらを参考にご覧ください。
http://www.yamanashi-kankou.jp/fujisan/tanosimo/daiamond_fuji/ryugatake.html
湖底に住む竜の伝説が由来となって現在でも信仰の山として親しまれているんですね。
広い山頂まで登りきると、南アルプスの赤石岳や八ヶ岳がきれいに望めます。
また、南にそびえる毛無山の大きな山体も登山意欲をかりたててくれます。
山頂に広がる銀世界に、ウサギの足跡が富士山に向かって可愛く残っています。
いい写真が撮れました。
軽く行動食を取り、取材の写真を撮り収めたら足早に下山します。
途中、静岡の山岳会に所属されてるパーティの方々に求められ、記念写真をパシャッ。
いい山だ、いい山だねと言っていただき嬉しくなりましたが、下山は慎重に。
下りはあっという間。短時間で下山し駐車場へ戻ります。
全体を通して危険個所などはありませんでしたが、軽アイゼンは携行し
雪山に不慣れな方はストックがあると良いかもしれません。
晴天の日はお弁当を持って絶景の富士山を見ながらスノーハイクはいかがでしょうか。
(※本栖湖畔からの登山道は薄いトレースはありましたが、急登が続きます。
また端足峠方面へもトレースは薄くしかありませんでした。
どちらのコースも夏山と比べグレードが上がりますので、初心者や雪山に慣れていない方は
本栖湖キャンプ場からのコースを利用してください。)
撮影:2015年2月10日
富士山レンジャー 竹村 浩