こんにちは! 富士山レンジャーです。
前回の①計画・アプローチ編1の続きです。
[計画・アプローチ編]
4. 自分の体力を考えて1日の行動時間は余裕をもって。
昔、山登りの経験があって暫く山から離れていた人が、「久々に古い山友と富士山に登ろうと思って...」と富士山に登る方をよく見掛けます。最近のご自身の体力を踏まえて、時間に余裕のある計画を立てているのなら良いのですが、中には昔の感覚で「これくらい行ける」と過信して無理な計画で行こうとする方もいます。
ぜひ今の自分の体力にふさわしい無理のない計画を立てましょう。少なくとも計画段階では、夕方4時前には目的地の山小屋に着いているのが望ましいです。
5. 山小屋の予約はお早めに。
日程計画が立ったら、早目にした方が良いのが山小屋の予約。たった2ヶ月ちょっとの開山期間に28万人以上(平成29年度実績)の登山者が訪れるので、山小屋の予約もすぐにいっぱいになります。弾丸登山をしてしまう理由も「山小屋の予約が結局取れなかったから」というケースが少なくありません。早めに山小屋を予約し、どこもいっぱいだったら弾丸登山を強行するのではなく、別な日程で調整するゆとりを持ちましょう。
6. 登山計画の提出を。
富士山5合目は観光客が大勢いるので、何となく「登山」に対する意識レベルが下がりがちで、登山届を出さずに登る人も少なくないですが、富士山は日本一の高山である事を忘れてはいけません。
登山届を紙で作成し、スバルライン5合目の総合管理センター内の警察詰所に提出するか、Compassなどの登山計画作成・提出アプリを使って提出するようにしましょう。
参考) Compass(コンパス)https://www.mt-compass.com/
7. 天気予報をしっかりチェック
出発前日には必ず天気予報をチェックし、危ないと判断したら、山行を中止する勇気を持ちましょう。特に旅行日程の中に登山を組み込んでいる人や仕事の関係で他の休みが取れない人など、天気が悪くても強行してしまう人がいますが、富士山は5合目以上では基本的に吹きさらしで逃げ場が無くとても危険です。
天候を客観的に見極めて判断しましょう。
次回、装備・服装編をお送りします。