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日本遺産とは、地域にある伝統・文化・芸術など様々な魅力をストーリーにまとめ、これを文化庁が認定するものです。
この日本遺産に、山梨県から2件認定されました!
ストーリーの概要
昇仙峡一帯の山地は、水の塊と信じられていた水晶を産出する水源信仰の地であり、地域を流れる荒川上流を訪ねると、悠久の時をかけた浸食により形成された大小の滝や巨石、奇岩に驚かされます。水が作った芸術品ともいえるこの渓谷美は、江戸時代末期に行われた新道開削により奇跡的に出現したものですが、地域の人々の熱意により日本有数の景勝地として磨きあげられてきました。そして、昇仙峡一帯で産出された豊富な水晶とその加工技術は、匠の技として日本一のジュエリ―産業の基盤となり、更には人工水晶製造技術へと繋がってスマートフォンなどの電子機器に使用されるなど、過去から現代に至る私たちの生活を支えているのです。
日本遺産に認定されたことを嬉しく思います。
これをきっかけにこれまでの昇仙峡を振り返り、新しい昇仙峡づくりのスタートにしていこうと考えています。
お客様目線に立ち、魅力あるお店やアクティビティを増やすことで、昇仙峡ブランドを築き上げ、お客様に満足していただける観光地にしてまいります。
昇仙峡観光協会会長 芦澤 卓夫 氏
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ストーリーの概要
国産ブドウを原料とし、日本国内で醸造される「日本ワイン」。その 140 年にわたる歴史 において重要な地位を占めるのが山梨県甲州市と茨城県牛久市であります。甲州市は地元のブド ウ農家との共存繁栄をはかり、広大なブドウ畑と新旧 30 ものワイナリーを誕生させるに至りました。牛久市の「牛久シャトー」は、ブドウ栽培から醸造までの一貫した工程を構築し、大 規模な醸造体制を確立しました。明治の文明開化期、国営では果たせなかったワイン醸造を、そ れぞれの地域の特性を生かして民間の力で成し遂げたのであります。切磋琢磨して日本のワイン 文化の広まりに貢献した二つのまちに息づく歴史を知れば、ワインの味わいもより深くなることでしょう。
このたび、茨城県牛久市とともに、甲州市勝沼町のワイン醸造・ブドウ栽培に関する施設や各種の文化財が日本遺産に認定されたことは、山梨県のワイン産業にとって、とてもうれしいニュースです。
市内のワイナリーの醸造場や明治初期の書籍や証書、栽培・醸造の道具など、ワイン産業に関係する多くのものが構成文化財として認定を受けています。今後も、偉大な先人達から受け継いだ山梨県のワイン産業を発展させるとともに、これらの貴重な遺産を次の世代に残していきたいと思います。
山梨県ワイン酒造組合 会長 安蔵(あんぞう) 光弘 氏
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本日、「甲州の匠の源流・御嶽昇仙峡~水晶の鼓動が導いた信仰と技、そして先端技術へ」と「日本ワイン140年史 国産ブドウで醸造する和文化の結晶」が、令和2年度の日本遺産として認定されましたことについて、心からお慶び申し上げます。
また、本県から2件同時に認定されましたことは、申請に当たり、一丸となって取り組まれた、関係市をはじめとする関係各位のご尽力の賜物であり、敬意を表します。
特に、昇仙峡については、県も参加して、地元2市及び関係団体等を中心に再活性化の方策を協議して参りましたので、日本を代表する景勝地の魅力と、水晶産地としての 加工技術がジュエリー産業の隆盛や電子機器関連の最先端技術に繋がっているというストーリー性が、高く評価されたことは、うれしい限りです。
これで、本県関連の日本遺産は4件となりました。県は、今後も、各地域の皆様と連携しながら、地元の住民や自治体自らが、地域に埋もれている優れた文化財を発掘、再評価し、新たな観光資源として活用する取り組みを、積極的に後押しして参ります。
山梨県知事 長崎 幸太郎
ホーム > 祝!! 令和2年度日本遺産 山梨県から2件認定!