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『レンジャー』ということばをみなさまは耳にしたことがありますか?わが国ではあまり馴染みのない用語であるうえ、色々な意味で使われることが多いため、そのイメージは人によりまちまちなのではないでしょうか?実際、『レンジャー』という名がつく仕事はいくつかありますが、行っていることや働くスタイルはさまざまです。
一般に北米等の外国では、森林や自然公園といった自然豊かな地域の監視や自然保護を担う人たちをレンジャーと呼びます。わが国においても統一した呼称はありませんが、自然公園や保護区、身近な自然の中で自然保護にたずさわる人たちを‘自然保護レンジャー’と呼んだりします。自然保護レンジャーは、公的な機関により設置されるだけではなく、民間団体やボランティアとしてたずさわる人たちも多くいます。国立公園などのわが国を代表する自然風景地においては、官民問わず多くの人たちの協力によって保護・管理運営がなされています。
富士山レンジャーは、山梨県が設置した自然保護レンジャーです。
山梨県は日本有数の山岳県であり、県土面積における森林率が8割近くに達する森林県でもあります。すぐれた自然環境と景観を有し、県内では自然公園が6カ所指定され、(3国立公園1国定公園2県立自然公園)その県土面積に占める割合は高く、およそ30%と全国平均の2倍にもなります。
なかでも、富士箱根伊豆国立公園に位置し、特別名勝に指定される富士山は、わが国最高峰の山岳であり、日本のシンボルとして古くから人々のこころを惹き付けてやみません。独自の自然・生態系に、永い人間活動の歴史・文化が密接に繋がり融合することで、さらに魅力とその価値を高めているのが富士山の特徴といえます。
また、首都圏からのアプローチがしやすいこともあり、富士山は年間2000万人をこえる人々が訪れる観光地でもあります。山梨県は「観光立県富士の国やまなし」をスローガンに魅力的な観光地づくりを推進していますが、重要なことは、富士山を保全し、後世に引き継ぐために、「持続可能な利用」に取り組むことです。こうした考えに基づき地方自治体としては、東京都に次いで2番目となる、山梨県独自の制度として富士山レンジャーを設置しました。
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