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“縄文王国やまなし”で5000年前を旅する

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山梨県は縄文文化に彩られた地です。今から約5000年前の縄文文化の一番華やかな時代である縄文中期に、一番繁栄していたのがこの山梨のあたりだったといわれています。

山梨県には縄文時代の遺跡が約1,900ヵ所もあり、全国でも有数の芸術性の高い縄文土器や土偶の宝庫といわれています。出土数も多く、釈迦堂遺跡では約1,116個体もの土偶が出土しています。これは全国で出土した土偶の約1割に相当する数で、単独の遺跡からの出土数では国内最大量級です。

また山梨県内の遺跡から発掘された土偶や土器は、命そのものを見据えたものが多いのが特徴です。出産に関する土偶も多く、子を宿したお腹の大きいお母さんの姿をした土偶が土器に張り付いているものや、お腹の大きなお母さんが土偶そのものになっているものなど、命を表現した土偶や土器がたくさんあります。

なかでも釈迦堂遺跡博物館に展示されている出産土偶は、まさに赤ちゃんを産み落とそうとしているお母さんの姿をかたどったもので、全国でも珍しいそうです。ほかにも南アルプス市ふるさと文化伝承館に展示されている鋳物師屋遺跡(いもじやいせき)から出土した円錐形土偶は、お腹の中に赤ちゃんを宿している姿をしていて、左手はお腹の上に大事そうに添えられています。また韮崎市民俗資料館にも、後田遺跡から出土した仮面をかぶった表現をしている「仮面土偶」や「日本一の美肌&美メークアップ土偶」と名づけられているものなど珍しい土偶が展示されています。

これらの中にはイギリス・ロンドンの大英博物館で展示されたことがある土偶もあり、それぞれが何度でも何時間でも見たくなるほど素朴で愛嬌あふれる表情や姿をしています。

釈迦堂遺跡博物館の出産土偶

後田遺跡から出土した仮面土偶

またほかにも考古博物館では、「縄文王国山梨」と呼ばれるにふさわしい縄文土器の数々が展示されおり、その大きさや様々な装飾が楽しめます。ミニ体験コーナーでは、実物の縄文土器や石皿・すり石、黒曜石に触れることができたり、古代の火起こし道具を体験できたりします。

山梨県立考古博物館外観

火おこし体験の様子

縄文文化が花開いた山梨。ぜひ個性あふれる博物館を巡りながら、5000年前の縄文時代にタイムトリップしてみませんか?

縄文時代の遺跡がたくさん発見されている山梨県。

県立博物館をはじめ、県内の7館の資料館・博物館で構成されている「縄文王国山梨」では、皆さんに縄文時代について、いろいろお伝えするとともに、各館で行われる縄文時代体験イベント、講演会、イラストコンテスト、スタンプラリーなどを紹介しています。

詳しくは、「縄文王国山梨(外部リンク)」をご覧ください。

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