ここから本文です。

更新日:2024年4月12日

江戸屋商店01

Z世代が見た!~踊るほうとう?ごまどうふ?江戸屋商店に迫る~

創業(1832年)から2024年で192年の歴史を持つ江戸屋商店。
コロナからの再生と新たな決意を胸に大規模なリニューアルをおこない、一段とパワーアップして、お客様に「楽しかった!」という思い出をお届けしています。
「かたちは変われど、思いは変わらぬ江戸屋の商い。」
今回の取材を経て、私たちは、江戸屋商店の魅力をご紹介していきます!
~この記事は県立産業技術短期大学校のインターン生が取材し執筆しました。~

歴史が語る江戸屋商店

山梨県笛吹市八代町の山間にある江戸屋商店。

今年創業192年目となる江戸屋商店は、以前は1階が食品や雑貨を売る商店、2階が大広間のある宴会場として地域の方々に愛されてきましたが、時代の変化と共に個人で小売業と飲食業を営むのは今後は相当厳しいと思い、キリの良い200年目まで精一杯頑張ったら廃業しようと考えていました。

しかし、次期7代目店主にあたる息子さんの「家にしかないごまどうふを繋げたい」という決意により、時代に合わせた新しい考えとともに、2階部分は撤去し、1階にほうとうを食べられる食事処と、ごまどうふや味噌、ワインなどを販売する店舗として、約1年の工事休業期間を経て2022年12月にリニューアルオープンしました。

江戸屋商店外観
江戸屋商店の外観

ここで食べられるのは江戸屋商店のごまどうふ、プリン、刺身こんにゃくなど、全て手作りとなっています。

お店の中には、昔ならではの炊飯器、そろばん、ミシン、タンスなどが置いてあり、どこか懐かしい雰囲気が味わえます。

更に、お店でお客様に使っていただく買い物かごまでも手作り!

店内
写真中央にあるのが青い炊飯器。昭和レトロな家具や桶などの中に商品が並ぶ

買い物かご
手作りのお買い物かご

お店の良さ、人柄も素晴らしく、ここに来たらもうやみ付きになります。

6代目の店主 武川昌代さんは元気いっぱいで、こちらまで楽しい気分になります。コロナ禍を乗り切り、新しくオープンした江戸屋商店でここでしか味わえない味覚、体験をしてみませんか?

 

ついつい踊っちゃう? 「踊る♪ほうとう学校」

以前あった2階の大広間は「踊る♪ほうとう学校」のほうとう作りの会場でもありました。その名の通りただのほうとう作り体験ではありません。江戸屋商店ではお客様とリズムに合わせてほうとうを作ります。

「踊る♪ほうとう学校」は現在、江戸屋商店から車で15分ほどの笛吹市営「みさかの湯」で体験することができます(要予約制)。テンポの良い音楽のリズムに合わせて生地を踏みながらほうとうを完成させていきます。ぜっ校長のコミカルなトークで授業が進行します。紙芝居まで用意しており、小さい子どもでも楽しめます。

踊るほうとう学校

踊るほうとう学校

ぜっ校長
踊るほうとう学校”ぜっ校長”の武川さん

ほうとうの麺自体にもこだわりがあり、加工デンプン等の添加物を使わずに、もちもちとしたコシのある食感となるよう小麦粉の配合を工夫しています。自宅でも同じレシピでほうとうを作ることができ、もちろん、踊りながら家族で作るのもおすすめです。

江戸屋商店 店内の「手打ちほうとう処」も見逃せない!!~

江戸屋自慢の手打ちのほうとうを自分好みの味付けで楽しむことができます。あご出汁をベースに天然出汁を全5種類ブレンドしたたっぷりの出し汁に10種類以上の具材を入れてほうとう麺を煮込みます。

店主の武川さんが大切にしているのは「常にオンリーワンを目指す」こと。江戸屋商店にしかないスタイルでほうとう界に革命を起こしています。

ほうとう

もっちり食感が売り!江戸屋商店の「ごまどうふ」

今回ご紹介するごまどうふ も江戸屋商店の看板商品。訪れた筆者たちは、「いちごまどうふ」 をいただきました。

いちごまどうふ
いちごまどうふ

精進料理のものとは違い牛乳を使用しているため、コク深い味わいにもっちりとした食感…。苺の種に見立てたようなごまのプチプチとした食感も加わり、食感好きにウケること間違いなし!ここでしか味わえない、唯一無二の逸品です。種類は、定番の白ごま、黒ごま、抹茶に加え、季節に合ったごまどうふもあります。

ごまどうふ
定番の白ごまどうふと黒ごまどうふ

ごまどうふ屋が作る「みるくぷりん」

特に武川さんが推しているのは、リニューアルオープンから始まった「みるくぷりん」!

山梨県民はプリン好きというデータ(※)もあり、県民からとても親しまれています。そこで、江戸屋商店は、ごまどうふと同じ製法で「みるくぷりん」を開発しました。ごまどうふ屋が作るプリンとしてはめずらしく、長年の技術を培い、ぺっとんぺっとんと木べらで丁寧に練り上げて作られたため、もっちりとした食感が特徴です。普段の食のお供として、また、感謝を伝える贈り物としてもいかがでしょうか?
(※)総務省統計局「家計調査」(2023)、山梨県(甲府市)のプリンの購入金額3位

みるくぷりん

編集後記

コロナ禍、つらい時も家族で話し合い息子さんたちが歴史を受け継ぎながらも変わらない味をお客様に届けていく姿に感動しました。更に、お店に新しい風を吹かせるために、香川県琴平町中野うどん学校に行き、中野社長に依頼して実際に体験し、学びながら、山梨に持ち帰り、お客様とともに新しいほうとう作りに歴史を刻みました。どこのお店よりも考え工夫し家族愛の中にある歴史と味を感じることができ、時間を感じなくなるほど楽しい時間を過ごすことができました。皆さんもそんな歴史ある楽しい時間の世界にぜひ訪れてみてください!

取材・文/山梨県立産業技術短期大学校 観光ビジネス科 雨宮穂乃夏、楠大樹、濱名美佳

Related facility

施設情報

江戸屋商店

江戸屋商店

⼭梨県笛吹市⼋代町奈良原272-1

電話番号:055-265-3600

[営業時間]10時00分~18時00分(手打ちほうとう処 11時30分~14時30分)
[定休日]火・水曜日

施設の詳細を見る(外部リンク)

その他の特集を見るother

ホーム > 特集 > Z世代が見た!~踊るほうとう?ごまどうふ?江戸屋商店に迫る~