ここから本文です。

更新日:2024年8月13日

郡内三大祭りビジュアル

郡内三大祭り「吉田の火祭り」「牛倉神社例大祭」「ふるさと時代祭り(八朔祭)」とは?―熱気に包まれる祭典に迫る―

各所で様々な祭りが開催される山梨県の夏。一説には、祭りとは神々への感謝や祈りを表現する場として発展したと言われています。富士吉田市の「吉田の火祭り」、都留市の「ふるさと時代祭り(八朔祭)」、上野原市の「牛倉神社例大祭」は、「郡内三大祭り」と呼ばれ、地域の人々をはじめ、県内外を問わず、多くの人々に親しまれています。「郡内三大祭り」とは?その魅力に迫ります。

目次

「郡内」とは?

山梨県は、「国中(くになか)」と「郡内(ぐんない)」という2つの地域で呼び分けられることがあります。「国中」とは、かつての甲府藩がルーツの地域、「郡内」とは、かつての谷村藩がルーツの地域を指します。郡内には、都留市、大月市、上野原市、富士吉田市、富士河口湖町、山中湖村、西桂町、鳴沢村、忍野村、丹波山村、小菅村、道志村が所在し、「富士・東部地域」と呼称されることもあります。

富士の夜を照らす炎「吉田の火祭り」/富士吉田市

吉田の火祭り1

吉田の火祭りは、北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の両社のお祭りで、毎年8月26日、27日に行われます。鎮火祭とも呼ばれ、富士山の噴火を鎮めるお祭りで、450年以上の歴史を持ち、国指定重要無形民俗文化財に指定され、日本三奇祭にも数えられます。

夏の赤富士を模した朱塗りの富士山型神輿「御影」

26日、神社での神事の後、二基の神輿が市内を練り歩き、夕暮れ頃に御旅所に奉安されると同時に、高さ3mの大松明に一斉に火が灯されます。一帯は炎に包まれ、夜空を赤く染め上げる神秘的な光景が広がります。翌日27日の午後、二基の神輿は、氏子中を渡御され、辺りが薄暗くなる頃に還御します。

吉田の火祭り

北口本宮冨士浅間神社境内では、氏子の崇敬者が「すすきの玉串」を持ち、練り歩く神輿を追従します。この様子から、27日の祭りは「すすき祭り」とも呼ばれます。

吉田の火祭り

(画像提供:一般財団法人ふじよしだ観光振興サービス)

Related facility

吉田の火祭り

吉田の火祭り

北口本宮冨士浅間神社(富士吉田市上吉田5558)ほか

開催期間:令和6年8月26日(月)~8月27日(火)

詳細を見る(外部リンク)

時代行列とめぐる江戸の旅「ふるさと時代祭り(八朔祭)」/都留市

ふるさと時代祭り

八朔祭(はっさくまつり)は、生出神社(おいでじんじゃ)の例祭として行われていました。「八朔」とは、旧暦の8月1日のことで、現在の暦では9月上旬に当たります(年により日は異なります)。秋の種まきを終え、作物の収穫が近付く時期に、五穀豊穣を祈る祭りとして行われてきました。神事として行われてきた「八朔祭」に、「ふるさと芸能」の要素が加わり、一連の行事とイベントを「ふるさと時代祭り」と呼称するようになりました。

ふるさと時代祭り

華やかな大名行列や豪華絢爛な屋台がお祭りの見どころ。大名行列の巡行は、一帯を治めた秋元氏の藩政に対する感謝の念を、農民たちが行列に仕立て上げたものといわれています。その様は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。祭りを華やかに彩る四台の八朔祭屋台は、江戸時代の文化年間に製作されたもの。葛飾北斎や鳥文斎藤原栄之などの有名な浮世絵師の手による飾り幕で豪華に飾られ、関東でも屈指の屋台と言われています。前日に開催される宵祭りでは、屋台に明かりが灯され、街中は幻想的な雰囲気に包まれます。

ふるさと時代祭り

令和4年「第38回ふるさと時代祭り」からは、開催日を9月の第一土曜日・日曜日とし、起源である八朔祭とは数年に一度交わる催事として、市内外からの多くの観覧車を集客し、さらなる盛り上がりを見せています。今年は、都留市制70周年記念、第40回と、節目の開催です。

ふるさと時代祭り

(画像提供:ふるさと時代祭り実行委員会)

Related facility

ふるさと時代祭り(八朔祭)

ふるさと時代祭り

都留市立谷村第一小学校(都留市上谷1丁目1-2)周辺
開催期間:令和6年8月31日(土)・9月1日(日)

詳細を見る(外部リンク)

伝統と文化の息吹・上野原が躍る夜「牛倉神社例大祭」/上野原市

牛倉神社例大祭

上野原市の中心にある商店街から少し奥まった先にたたずむ牛倉神社(うしくらじんじゃ)。牛倉神社例大祭は、例年9月上旬の3日間にかけて行われます(令和6年は8月31日~9月2日)。須佐之男命など、秋の実りをもたらしてくれる農耕の五神に感謝を捧げるお祭りで、 古くから地域住民の信仰を集めてきました。

牛倉神社例大祭

初日の昼間には牛倉神社の宮神輿と子供神輿が、夕方になると各地区十数基の大人神輿が街中を練り歩き、辺り一帯は熱気に包まれます。

牛倉神社例大祭

2日目には神楽奉奏が行われ、新町・本町の二台の山車も繰り出し、市内を練り歩きます。笛や太鼓の祭り囃子に乗って、獅子やヒョットコが競い合う姿は必見です。境内の出店もお祭りに欠かせない楽しみの一つ。

牛倉神社例大祭

(画像提供:上野原市役所産業振興課)

牛倉神社例大祭

牛倉神社例大祭

牛倉神社(上野原市上野原1602)ほか

開催期間:令和6年8月31日(土)~9月2日(月)

詳細を見る(外部リンク)

その他の特集を見るother

ホーム > 特集 > 郡内三大祭り「吉田の火祭り」「牛倉神社例大祭」「ふるさと時代祭り(八朔祭)」とは?―熱気に包まれる祭典に迫る―