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更新日:2023年1月27日
旬を迎えたいちご。甘い香りでツヤツヤの赤い宝石は、お年寄りから小さな子まで、大好きな人も多いはず。今回はおすすめ農園の紹介と、「いちごの里」と呼ばれる甲府市小曲(おまがり)町の歴史をご紹介いたします。山梨のいちごを見て、味わって、想いを馳せて、堪能してみてはいかがでしょうか。
目次
標高936mの忍野高原にある富士忍野ベリーランドは、富士五湖エリアで唯一いちご狩りが楽しめる観光農園。夫婦で営む中規模農園でありながら、日本のみならず世界中から多くの人が足を運ぶ人気のいちご狩りスポットです。いちご狩りのほかにも、園内で栽培されたいちごを使ったジャム作り体験やパフェ作り体験も実施しており、シーズン中はたくさんの家族連れやグループでにぎわいます。
※体験は前日までの要予約制
いちご栽培のイメージがない忍野高原ですが、寒暖差のある気候、長い日照時間、富士の湧き水があるこの地は、実は生育に適した環境。初夏でも清涼な気候の忍野高原では、ゆっくりといちごが成熟するため、平均的ないちごとくらべ糖度が約2度も高く、濃厚ないちごに仕上がります。また、一般的にいちご狩りのシーズンは5月上旬前後で終了しますが、こちらの農園では11月から6月まで楽しむことができます。
高設栽培だから立ったままいちご狩りがOK
「お客様が求めるいちごを作りたい」と語る園主の渡辺さん
ハウスの外に広がる雄大な富士山も魅力のひとつ
休憩室完備。ジャム作り・パフェ作りもこちらで実施
ひとくちに“いちご”と言っても、品種によって味わいは千差万別。
こちらの農園では、食べた時の満足感や味のコントラストを感じてもらうため、柔らかい食感とジューシーな甘みが特徴の『章姫(あきひめ)』、濃密な果肉感と酸味・甘味のバランスが良く日本人になじみ深い味わいの『紅ほっぺ』、風味が濃く頬張った瞬間にすっきり爽やかな甘さがクセになる『かおり野』の3種を栽培しています。
新鮮な完熟いちごを食べ比べることができるのは、いちご狩りだからこそできる贅沢な体験です。
光沢があり、ヘタのきわまで真っ赤に色づけば完熟の証
狩るときはハサミを使うので衛生的
子どもやお年寄り、車いすの方も安心のフラットな地面
直売・発送用は摘みたてをそのままパック
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農園情報 |
甲州市塩山で果樹栽培を営む『果物王国』は、いちごの他にさくらんぼや桃、葡萄など通年でフルーツ狩りが楽しめる人気の観光農園。
「せっかくきてくれたのだから、ゆっくりと味わってもらいたい」という思いから、時間無制限のプライベートエリア制をとっているため、他のグループと接することなく、ゆっくりと心ゆくまでいちごを堪能できます。甘くて濃厚な味わいが人気の『章姫』をはじめ、『紅ほっぺ』『甲斐姫』『かおりの』など、さまざまな品種の味や香りの違いを食べ比べできるのが魅力です。
甘い香りが漂う広いハウス内には、高設栽培のいちご棚が60レーン整然と立ち並び、なんと20品種のいちごが栽培されています。これだけ多品種のいちごを安定生産するには、とにかく日々のこまめな管理作業がかかせません。
「いちごの実にムラなく日が当たるよう栽培環境を変え、日射量の調整や温度管理を徹底して管理しています」。
愛情と真心が詰まったいちごは、濃厚で格別な味わいに溢れています。
いちご狩りは12月下旬から5月末まで
品種表と見比べながら、形や大きさの違いを楽しむのも◎
珍しいいちごに出会えるのも、いちご狩りならではの面白さ
収穫用のハサミで摘み取りも簡単
こちらの農園では、車いす・ベビーカー専用のエリアを設けています。
白く清潔感あふれる栽培棚は、外に排水を出さない循環式の立体式栽培システムで、肥料の無駄がないうえ、土を使わない栽培のためいちごが汚れず衛生的です。通路幅も広く、小さな子連れやどんな方でも快適にいちご狩りが楽しめる空間となっています。
※お土産用にいちごの販売あり
※いちご狩りは完全予約制なので、電話もしくは予約サイトからご連絡を。当日の予約は受付できないことがあります。
車いす・ベビーカー専用エリアの循環式立体栽培棚
コンデンスミルク(無料)のほか、チョコ&ホイップクリーム(有料)も
お土産用のいちごも購入可能
ハウス内にはアルコール消毒を設置
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施設情報 |
豊かな自然と清らかな地下水に育まれたフルーツ王国山梨が誇る果実は、桃やぶどうだけにあらず。
昭和49年から “いちごの里”として発展してきた甲府市小曲町では、各農家のこだわりの味を堪能できるのが人気の秘密。
この小曲のいちごの先駆者である石原観光農園5番の石原光子さんに、長きにわたって今も変わらず愛され続ける小曲のいちごの魅力について、おうかがいしました。
甲府市小曲町にはのどかな田園風景が広がり、見晴らしのいい平地にいくつものビニールハウスが点在しています。
昭和49年当初、山梨にはまだいちご狩りを行っている農家がなく、「いちご狩りをやってみないか」という提案を受け、石原さんがいちご栽培やいちご狩りに乗り出したのだといいます。
「ノウハウがまったくなかったから、静岡までいちご農家さんを訪ねて見に行ったりね。そうしたら、いちごの栽培は本当に大変だけど、いちご狩りなら年をとってもできるよと、実際にアドバイスされて。その言葉がやろう!と決心したきっかけになった」。
石原さんは目を細めながら、当時を振り返ります。
「いちごは本当に手がかかる。冬には北巨摩まで苗をつくりに行き、土壌づくり、水の管理、育ったら苗床に植え、シーズンが来るまでは毎日手入れを欠かせない。苦労も苦労と思わず楽しめないとね、とても続けられない」と語る石原さん。
日照時間の長さや豊富な地下水など、甲府盆地はいちご栽培に適していました。
石原さんは何軒かの農家さんに声をかけ、ともにいちご栽培と観光へと歩み始めたのです。
小曲のいちごの歴史は昭和49年までさかのぼる。
手間がかかるいちご栽培は楽しめないとできない。
徐々に、石原さんの手掛けたいちご狩りが話題を呼び、小曲一帯が観光バスで賑わうようになると、1軒また1軒といちご農家が増えていったといいます。
そこで、小曲観光いちご組合をつくり、各農家を番号でふりわけ、それぞれの特色を生かした栽培方法と農園経営を工夫することに。
“小曲といえば、いちご!”といわれるほどまでにブランド化ができたのも、この組合によってそれぞれの農園のこだわりを差別化できたからだといいます。
「みんな好き勝手にそれぞれの考えでやるのではなくて、ある程度の決まりを設けた中で個性を発揮する。お互いが得た知識や技術は惜しみなく共有して、情報交換したり、問題はみんなで考えて解決してきた。まさに一丸となって、小曲のいちごを育て、大切にしてきたんだよね」と、石原さん。
現在は6軒が組合に登録し、50年の軌跡のもと、それぞれのこだわりと工夫が生きた“小曲のいちご”を支えています。
小曲のいちごを支え続けた先駆者、石原光子さん
真っ赤に輝く、大粒の甘~い小曲のいちご
2022年は石原観光農園5番ではいちご狩りやいちご販売は実施していませんが、石原さんの思いを受け継いだ小曲町のいちごは小曲観光いちご組合の各園で食べることができます。
ぜひ下記連絡先にお問い合わせください。
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農園情報 |
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今回インタビューした農園 |
山梨のいちご狩り施設は「フルーツ王国やまなし 観光果実園ネット」で検索してください。
フルーツ狩りガイドには、山梨のフルーツ狩りの魅力、それぞれのフルーツの旬の時期やフルーツ狩りができるエリアが掲載されています。ぜひお手元に!こちらからダウンロードしてください。
※各施設ごとの新型コロナウイルス対策については、直接各観光園へお問い合わせください。
山梨のフルーツを楽しむ、フルーツキャンペーンの季節がやってきました!
今年最初のフルーツはいちご。山梨のいちごを食べて、クイズに回答すると抽選で山梨県産のいちごをプレゼント!キャンペーンの詳細は、下記リンクをご覧ください。
【期間:2023年1月27日~2月28日】
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