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更新日:2020年11月26日

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千三百年の歴史を誇る ギネス認定「世界最古の宿」慶雲館【早川町】

日本で一番人口の少ない町、山梨県早川町の深い山々に囲まれた秘境の地に、「世界最古の宿」として知られる慶雲館はあります。その起源は、慶雲2年(西暦705年)までさかのぼり、慶雲館は53代に渡り、代々温泉旅館として営んできました。その結果、2011年に『世界で最も古い歴史を持つ宿』としてギネスワールドレコードに認定されています。

開湯以来1300有余年、一度も枯れることなく湧き続けた湯には徳川家康をはじめ、多くの武将、文人、都人に愛され今に至ります。
今回は、山懐につつまれた秘湯、歴史溢れる憧れの宿「慶雲館」をご紹介いたします。

ギネスの認定書

▲世界最古の宿として登録されたギネスの認定書

歴史だけではない、源泉もまたギネス級!


慶雲館と言えば、世界に誇るはその歴史の古さだけではありません。
慶雲館のある西山温泉は、日本の東側にある北アメリカプレートと西側にあるユーラシアプレートとの境界にあり、糸魚川-静岡構造線の真上にあります。温泉というのは、地下のマグマの根地に海水又は雨水等が温められ、地上に湧出したものと考えられています。
分かりやすく言うと、この地下には大きなタンクがあり、そこに溜まった水がマグマの熱で温められています。多くの場合、温泉は地下から汲み上げられているのに対し、慶雲館の温泉はもの凄い勢いで自噴しています。その湯量は毎分1,600L、湯温は52度、世界でも類をみない良質な温泉で、これもまたギネス級の泉質です。

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▲100%源泉かけ流しの露天風呂

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▲内風呂ももちろん源泉100%。シャワーからも源泉が出てきます。

 

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▲毎分1,600L自噴している温泉。現在は減圧弁を使ってそのうちを400Lのみを館内で使用しています

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▲地中からも温泉が湧きだしています。温泉成分により砂利に錆が出ています

 

 

この源泉は、慶雲館の中で使用される給湯のすべてに使われています。
慶雲館ではボイラーが設置されていなく、温泉のお湯はもちろん、シャワー、給湯、部屋の蛇口から出る水も全てこの源泉を使用しています。
52度の源泉が館内の配管を通っているため、暖房としても使用され、温泉の熱で館内も温まっています。

現在、日本の中で「源泉かけ流し」と言えるのは温泉旅館全体の1%程だと言われています。そのうち、すべての浴槽が源泉かけ流しと言えるのは、さらにその1%に絞られます。
慶雲館では、驚くことに各客室風呂、シャワー、給湯まで加水加温のない源泉が使用されています。つまり蛇口をひねれば出てくる水は全て源泉。飲み水も源泉です。
おそらくこれは日本唯一であると言われています。

 

 

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▲客室に設置されている飲用可能な源泉が出る蛇口

 

ここだから味わえる、料理人が精魂込めて作る「深山会席」

 

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▲夕食会場

 

慶雲館での料理は、地元の山の幸、川の幸、里の幸がふんだんに使われた「深山懐石」。お造りも含めて、目の前を流れる早川で採れた鱒や、地元の名産である「湯葉」が使われています。そして、めずらしい「どんぐり麺」。どんぐりの粉が練り込まれており、この地では仙人の不老食として食べられているそうです。このどんぐり麺は売店でも販売されており、お土産としても人気があります。

また「甲州牛溶岩焼き」はA5ランクの甲州牛を使っています。富士山の溶岩を使い、遠赤外線効果で、じっくりと肉に火が通っていく様子が目の前で楽しめます。
この溶岩は富士山が世界遺産になったことにより、現在は採ることが出来ず、とても希少なものです。

 

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▲川魚の塩焼きとA5ランクの甲州牛

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▲慶雲館名物のどんぐり麺

 

経営者インタビュー

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▲慶雲館 五十三代目当主 代表取締役社長 川野健治郎 氏

 

新型コロナウィルスの影響で、世界中の観光業は大打撃を受けましたが、慶雲館でも今年の4月から6月までは、厳しい状態が続いたそうです。
Go Toトラベルキャンペーンが始まり、客足が戻ってくると、慶雲館は瞬く間に予約で満室となり、年内はすでに予約で埋まっているそうです。今までとは違う層のお客様が増え、特に若い世代、そして地元の方々が増えたことはとても驚きであったと語る川野社長。

コロナ対策として、部屋数を35部屋から27部屋へと減らし、その空いた部屋を食事専用部屋へと変えていきました。館内に入る人数を最大以前の約半分にし、密を避ける対策が取られています。
玄関から館内に入った時の雰囲気や空気感も大事にしており、慶雲館で働く人たちは、マスクの上からでも笑顔が伝わるよう、毎月その練習が行われているとのことです。

慶雲館の最大の魅力は温泉力だと語る川野社長。
1300年もの間、一度も枯れることがなく、贅沢にも源泉を館内全てに使用している温泉はここだけだという誇りがあります。そしてこの豊かな自然に囲まれたロケーション、山里の恵みをふんだんに使ったお料理。それら全てを含めて「温泉力」だと考えています。

もう一度行ってみたい宿、最高の源泉を味わっていただける温泉宿でありたいと語る川野社長。

是非一度、ギネス級の感動、本物の源泉を味わいに、「慶雲館」に足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

 

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施設情報

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慶雲館

山梨県南巨摩郡早川町西山温泉

電話番号:0556-48-2111

予約はコチラ(外部リンク)
<アクセス>

JR身延駅から「早川町乗り合いバス」で「西山温泉」まで(約1時間30分)
慶雲館のシャトルバスもあります。
シャトルバスは身延駅前から13:40頃に出発。事前のご予約が必要となります。

身延駅からタクシーを利用する場合は、15,000円程かかります。

 

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