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更新日:2022年6月28日
やまなし観光推進機構では、山梨県全域を「持続可能な観光地」としていくことを目的に、「自然」「文化」「伝統」「そこに暮らす人々」などの地域資源を生かし、旅行者を受け入れ、地域経済を発展させながら、同時に自然環境や文化、伝統を守るというサステナブルな取組みで未来にも十分に配慮した観光を推進しています。
環境への配慮、自然文化の継承、地元食材の活用などに関するアンケートから、多くの取組みを行っている企業(施設)を紹介いたします。
1回目は北杜市の「萌木の村」です。
「萌木の村」は、八ヶ岳南麓・清里に個性的なショップ・レストラン・オルゴール博物館、宿泊施設など20軒以上が点在するヨーロッパのようなスポット。地元特産のクラフトビールが味わえるほか、イングリッシュガーデンやカントリー雑貨を楽しんだり、毎年8月上旬に約2週間開催される野外バレエ「清里フィールドバレエ」も開催されている、四季を問わずゆっくりと散策できるエリアです。
サステナブル推進担当は総務部の舩木光子さん(事務所内で撮影)
環境への配慮、自然文化の継承、地元食材の活用などの機構が実施したアンケート14項目中、10項目を実施している「萌木の村」で取組みの印がついた。まず、最初に説明されたのは萌木の村全体といってもよい「ナチュラルガーデンズMOEGI」でした。
『【ナチュラルガーデンズ MOEGI】の設計・植栽は、英国人ランドスケープデザイナーのポール・スミザー氏によるもの。ガーデンは当初より、自然生態系をより豊かにすることを目標に、農薬や化学肥料は一切使用せずに施工、管理されているため、愛らしいチョウや野鳥たちが年を追うごとに増えています。
自然の理にかなった庭は、私たちの心と体を優しく包み、健やかに癒してくれる力があります。』(ホームページからの転載)
バーク堆肥をまいた土づくり
ガーデンの土づくりにもこだわりがあり、木の皮を使ったバーク堆肥を兵庫県から取り寄せて使用している。初春と晩秋、ガーデン全体にバーク堆肥をまくことで地中の微生物が増え、保湿性に富んだ、雑草が生えにくい土壌環境が出来上がる。また農薬や化学肥料を使用しないことにより虫や小動物が生息し、害虫の駆除にも貢献してくれている。
「自然の韻(うた)が聞こえる庭」でお客様をお出迎えしているとのことです。
次にお話しいただいたのは萌木の村の顔ともいえるレストラン「ROCK」。
言わずと知れたROCKの看板メニュー「カレー」は年間15万食もオーダーがあると言われている。1971年に清里初の喫茶店としてオープンし、創業時からの味を守り続けるビーフカレーには地元の素材がふんだんに使われている。
ビーフカレーの肉は甲州麦芽ビーフを一頭丸ごと仕入れている。牛一頭では約1000リットルのカレーになるという。カレーに欠かせない野菜や、サラダに使われているトマトやレタスなどはもちろん地元産。お米は八ヶ岳南麓で作られる「梨北(りほく)米」。地元産が一つの皿に凝縮されている。
そんな素材を1日かけて煮込み、2日間かけて冷蔵庫で寝かして出来上がり。肉や野菜そのものが溶けたエキスともいえるカレーが美味くないはずはない。今では食べきれない方用にハーフ(半分)やクオーター(4分の1)サイズもあり、食品ロスを減らしたり生ごみ処理機によるごみの削減の取組も進んでいる。
40年以上にわたって引き継がれてきた不動の看板メニューがビーフカレー。伝統のカレーに合うよう選んだ牛肉や地元野菜など贅沢な素材をたっぷり使った定番中の定番です
また、「八ヶ岳ブルワリー」では世界一の称号の八ヶ岳クラフトビール「タッチダウン」が醸造されている。八ヶ岳南麓地下160メートルから汲み上げる天然水を使用しており、麦芽の搾りかすは牛の飼料として再利用されている。まさしくサステナブルな仕組みが出来上がっている。
クラフトビール「八ヶ岳クラフトビール タッチダウン」。WBA Rice Beer部門で世界一の実力を持つビール。キレ味と上品な苦みが爽やかな魅力の一杯です
萌木の村には様々な施設が混在しており、サステナブルについても各施設が積極的に取組みを進めている。ホテルでは使い捨てシャンプー等の廃止や規格外地元食材の活用、店舗では各施設テリトリーを中心とした美化活動や月1回の全体清掃なども行っている。
萌木の村本部内では紙パンフレットの削減、ごみ削減、マイボトルの利用推奨、EV車用充電器の設置など、今後も積極的にサステナブルの取組みを進めていく方針である。
ナチュラルガーデンでは有料のガイドツアーも実施されている
(写真はイメージです)
イベント情報 6月はナチュラルガーデンズマンスイベント!!を開催中。
詳しくはこちら https://www.moeginomura.co.jp/retail/naturalgardenmonth2022/(外部リンク)
最後に・・・・
「萌木の村」舩木上次村長。当日は村の入口で石積み作業の真最中でした
取材・文/やまなし観光推進機構 山口、岡 (取材日:2022年6月3日)
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