ここから本文です。
更新日:2021年9月29日
1923 年、日本のワイン産業の発祥地・山梨県甲州市勝沼町に創業。歴代社主の技術と精神を連綿と受け継ぎ次世代に渡すことを根幹に、つねにより上質でナチュラルなワインを造ることと向き合い続けるワイナリーです。北杜市明野町と甲州市勝沼町にある農園では、風土を最大限活しつつ、日本人ならではのきめ細やかな手仕事によってブドウを栽培。そのブドウを使って醸造されたワインは、数々の世界的なコンクールでタイトルを受賞し、世界にその名を轟かせています。
※新型コロナウイルス感染防止対策のため現在ワイナリー見学は中止
日本固有のブドウ品種『甲州』。繊細さの中に深みを感じさせる白ワインが仕上がる品種として、日本はもちろん世界中で愛されています。その『甲州』のワインを世界に認知させた立役者として名を馳せるのが中央葡萄酒。こちらのワイナリーでは、北杜市明野町と甲州市勝沼町にある畑でそれぞれの風土に適した方法でブドウを栽培し、丁寧な手作業で選果を行ったのち、ブドウ自身が持つ香りと味を最大限引き出したワインを醸造しています。
土地の風土と対話を繰り返しながらブドウを栽培
きめ細やかな手仕事が上質なワインを生み出す
その丹念な仕事により生み出されたワインは、世界最大級のワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード(DWWA)2014」をはじめ、数々の名だたる国際コンクールでタイトルを受賞。また、自社農園産のブドウにこだわったスパークリングワインは、一昨年に経済ニュースの世界規模での配信大手であるブルームバーグにて4,000本のワインの中からトップ10に選ばれました。日本を代表するトップワイナリーのひとつとして、現在も日本のワインの造りを牽引し続けています。
世界中で愛される中央葡萄酒のワインの数々
ブルームバーグでトップ10に選ばれたスパークリングワイン
中央葡萄酒の始まりは、1923年。初代社主・三澤長太郎が山梨県勝沼町に創業し、「長太郎印葡萄酒」の発売とともにその歩みをスタートさせました。中央葡萄酒が展開する「Grace(グレイス)」の名前の由来は、ギリシャ神話の三美神 “Three Graces”。中央葡萄酒は、まだ甲州種がヴィニフェラ(ワイン用ブドウ)に属すると解析されていない時代から「高貴な香り」のブドウとして重用し、その魅力を最大限引き出すことに注力してきました。その気品高く優雅な香りと味わいを「Grace(グレイス)」の名として表現しています。3代目社主が手掛けたGRACE第一号となる「GRACE 1957」は、今もなおワイナリーに眠っています。
創業年に生まれた欅の木
GRACEの由来となったギリシャ神話の三美神“Three Graces”
先代が手掛けた「GRACE 1957」
中央葡萄酒が大切にしているのは、時代を経ても色あせず、飲む人の心に響く本物のワイン造り。そのために、中央葡萄酒ではワインの味の決め手となるブドウの栽培に最も注力しています。創業時から構える地元・勝沼の畑に加え、2002年には日照時間日本一の明野地区に三澤農場を開拓。三澤農場では除草剤や化学肥料は使わず、土や気候と向き合いながら、ひとつひとつ人の手によって丁寧にブドウが育てられています。また栽培方法にも研究を惜しまず、1990年から甲州の垣根栽培に挑戦。甲州は本来棚式方法で育てられますが、垣根栽培を行うことで小粒で高糖度(約20度)の実に成長し、含まれる有機酸の組成が異なることも判明。さらなる甲州のワインの進化を目指し、情熱的な醸造家たちが今日も研究に励んでいます。
北杜市明野町の三澤農場
収穫を待つ三澤農場の甲州
丁寧な手作業による選果
日本には折り目正しく鮮やかに切り替わる四季があります。日本の風土で培われてきた繊細な味わいの感性と丁寧で堅牢な技は、日本文化の個性のひとつになっています。グレイスワインは、日本の良さを選び抜いてワインに包み込みたいと願っています。陽射しや昼夜の寒暖差、排水性、風の流れなどを見定めて畑を選び、自然条件と対話して工夫を重ねてきている栽培。丁寧な手作業で選果を徹底して行なう収穫。さらに畑で育まれたブドウの力を、損なわずに引出すことに努める醸造場での仕事。長い日時の努力を紡いで約一世紀に亘って家業が継がれてきています。日本のワイン造りは、地域の農業に直結し、日本の手仕事は正直、丁寧、堅実です。2014年、グレイスの白ワイン甲州は世界への扉を開きました。グレイスは、日本の良さを表現するワイン造りをさらに進め、人々に悦びと癒しを運び続けていきたいと思います。
数々の名だたる国際コンクールでタイトルを受賞するグレイスワイン