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第10回おもてなしのやまなし県民大会開催結果

県民総参加での「おもてなし」について理解と関心を深めていただくため、今年度も、令和3年1月30日木曜日に、第10回おもてなしのやまなし県民大会を開催しました。

新型コロナウイルス感染症の拡大が心配されましたが、感染防止対策を講じながら、山梨県議会議員の皆さまをはじめ、観光関連団体や観光事業者の方々、市町村や一般の県民の皆さまなど、おもてなしの取り組みに関わる方々にご参加いただきました。

ご参加いただいた皆さまには、感染防止対策へのご協力をありがとうございました。

開会式

開会のことば

おもてなしのやまなし県民大会実行委員長 仲田道弘(公益社団法人やまなし観光推進機構理事長)

令和2年度県民大会理事長開会あいさつ

あいさつ

山梨県 若林一紀副知事

令和2年度県民大会副知事あいさつ

 

山梨県議会 桜本広樹 議長

令和2年度県民大会議長あいさつ

令和2年度おもてなしのやまなし知事表彰

「おもてなしのやまなし知事表彰」とは、平成23年に制定された「おもてなしのやまなし観光振興条例」に基づいて、優れたおもてなしを実践している県民の皆様や事業者の皆様を表彰する制度です。

第9目となった今回は、県民表彰(個人・団体)と事業者表彰、計15組の皆さんに、若林一紀山梨県副知事から表彰状と表彰楯が贈られました。

県民表彰(個人の部)

河野暢子 様(甲府市)

  平成23年に、全県規模の「やまなし女将の会」の設立発起人となり、設立に尽力すると共に、約8年にわたり会長として、県と協働したおもてなし推進活動や観光PR事業に積極的に関わってこられました。石和温泉旅館の女将として、おもてなしの実践に努められるかたわら、地域のおもてなしリーダーとしても、やまなしならではのおもてなしの推進や観光振興に尽力された功績は大きく、他の模範となっています。

県民表彰(団体の部)

昇仙峡観光ガイド(甲府市)

 平成22年度より、県内外から昇仙峡に訪れる多くの観光客に対し、「昇仙峡マイスター」として「御嶽昇仙峡」の歴史や文化財の紹介、季節ごとの見所といった観光資源を親切・丁寧に案内するなどのおもてなしを実践されています。昇仙峡の観光推進にも積極的に関わっており、今年度、日本遺産の認定を受けた「御嶽昇仙峡」の活性化を進める上でも、重要な取り組みとなっています。

山梨県立富士北陵高等学校(富士吉田市)

 2017年より富士吉田市との包括連携協定を締結し、2018年には「ふるさと納税返礼品ツアー」として富士吉田市の日帰りバスツアーを企画・実施するとともに、2019年にはラグビーワールドカップで交流のあったフランスの高校生を招き、日本文化の体験交流を行いました。さらには、山梨県内の旅行プランや郷土食の魅力発信等の企画・提案も高く評価されており、山梨の魅力づくり、ファンづくりに大きく貢献しています。

都留アルプス会(都留市)

平成28年度より、「都留アルプス」と名付けた市内に連なる山々を結ぶ遊歩道の整備に取り組んでいます。遊歩道の調査・計画作りから、倒木処理、階段や道標の設置などの幅広い作業により、市民や観光客が気軽に楽しめるトレッキングコースが平成29年度に完成しています。その後も定期的にコース整備を行ったり、ハイキングイベントを開催するなど、山を楽しむおもてなしの活動は、市の観光振興に寄与しています。

桃の花まつり実行委員会(山梨市)

 平成20年より、行政に頼らない市民手作りのお祭りを企画運営し、山梨市を訪れる方々に「桃の花」を楽しんでもらえるよう、毎年4月に「桃の花まつり」を開催しています。この祭りでは、朝市の開催や桃畑と菜の花による春の風景の演出など、地域全体を巻き込みながら、訪れる観光客をもてなしており、地域の観光資源をより多くの方に楽しんでもらうための活動として、他の模範となっています。

沢登切子保存会(南アルプス市)

 沢登地区に300年以上前から伝承し、山梨県無形民俗文化財に指定されている「六角堂の切子」を後世に継承しようと昭和50年から活動を行っています。保存会では、講習会や市内小学校のクラブ活動での指導、地域のイベントでの実演・体験コーナーなど、後継者の育成や「切子」の普及を積極的に行い、伝統文化の保存継承による地域の魅力と価値の向上に貢献しています。

北杜市立長坂中学校

平成3年に太鼓隊を設立し、山梨県出身の作曲家「天野宣(あまのせん)」氏作曲の「校風」(こうふう)と名付けられた曲を、約30年にわたり演奏しています。市内や県外のイベントで演奏を披露し、北杜市のPRや伝統芸能の素晴らしさを伝えており、長年にわたる伝統芸能の保存、継承と地域の特色を活かしたおもてなしの取り組みは他の模範となっています。

おみゆきさん実行委員会(甲斐市)

平安時代から釜無川の水難を防ぐ水防祈願として地域に伝承されていた「おみゆきさん」を、住民のふれあいの場とするとともに伝統文化を後世に伝えることを目的として、昭和62年より、毎年4月15日に信玄堤公園などで「おみゆきさん」を開催しています。「おみゆきさん」では、神輿の渡御や神社での神事に加え、みゆきソコダイ踊りの披露なども行われ、地域の重要な伝統文化を感じるものとなっています。この祭りの実施に向けた実行委員会の活動は、地域の伝統と文化の継承に大きく貢献しています。

甲州市立勝沼中学校

昭和57年から、甲州市の伝統行事であるお盆の送り火の「鳥居焼き」に火を灯す役割を全校生徒で担っています。鳥居焼きの開催に向けて、授業の中で歴史や由来を学んだり、火を灯す「護摩木」を積むボランティア作業にも学校を挙げて取り組んでおり、これらの活動は、地元の伝統文化の保存・継承の一助となっています。

 市川マップの会(市川三郷町)

平成4年から、「歴史文化の力を信じて」を活動理念に、市川三郷町の歴史文化を次世代に伝承する活動を続けています。昨年、散策マップ「市川三郷まちめぐりマップ」を新たに発行し、また、町に現存する歴史的建物を活用したり、伝統産業を学ぶイベントなどを開催するなど、長年にわたって、町の歴史文化の伝承と文化財の保存に尽力し、大きな功績を残しています。

鰍沢ばやし保存会(富士川町)

江戸時代より地域に親しまれ、町の無形文化財に指定されている「鰍沢ばやし」を後世に残していくため、昭和47年より半世紀近くにわたり活動されています。技術の向上に努めるだけでなく鰍沢中学校生徒への指導や伝承にも積極的に取り組み、町内外のイベントで演奏するなど、伝統文化の保存継承に大きく貢献しています。

大柳川渓谷ガイドクラブ(富士川町)

平成27年から、富士川町を代表する観光地「大柳川渓谷」のガイドを行うとともに、遊歩道や案内看板の整備なども行い、旅行者をもてなしています。さらに、県外から来るこども達に対しても大柳川エリアの自然の魅力を伝えており、地域のファンづくり、地域の振興につながる活動として他の模範となっています。

 富士河口湖町立船津小学校

平成30年度から、外国人観光客も多く訪れる国際的な観光地という環境を生かし、河口湖駅を利用する観光客に、英語で観光名所の紹介や道案内をするなどのおもてなしの活動を行っています。これらの活動は、子供達の様々な文化の理解に対する意欲の向上やふるさとを誇りに思う心の育成に貢献しています。

事業者表彰

春日居温泉ホテル春日居(笛吹市)

 開業当初より、本県の特産品であるワインに着目し、ワイン業界との定期的な勉強会の開催や、ワインに関する知識向上を目的とした従業員教育を継続的に実施してきました。これにより、お客様に県産ワインと食事のマリアージュを提案するなどの県産ワインの魅力向上の取り組みを実践されています。これらの取り組みは「ワイン県やまなし」のPRにつながるとともにワインツーリズムの振興に寄与しています。

富士山温泉ホテル鐘山苑(富士吉田市)

年号が平成となった頃から、宿泊施設のおもてなしの改善に着目し、お客様にご満足いただけるおもてなしを常に実践しています。地域の宿泊施設の質的向上こそが、観光地としての魅力を高め、世界中のお客様から選ばれることにつながるとの考えを持ち、県内全体におもてなしを普及されてきました。これらは県内宿泊施設の質の向上にもつながり、山梨県の観光振興に大きく貢献しています。

 

会場内に受賞者の皆様の活動内容を展示したほか、表彰式終了後にはスクリーンで活動内容を紹介させていただきました。

令和2年県民大会事例紹介の様子

 

おもてなしのやまなし知事表彰者一覧と取組のご紹介はこちらをご覧ください。

基調講演「やまなしおもてなしアドバイザー高野登氏」

「いま地域にできること、これから地域が取り組むこと 知恵と勇気と信頼は山梨の底力 」

令和2年度県民大会基調講演の様子

今年もやまなしおもてなしアドバイザーの高野さんを講師に招き、基調講演を行いました。

新型コロナウイルスの感染拡大により大きく変わった社会。これまでのグローバルな考え方ではなく、身近な地域や目にみえないものに価値が見いだされ、私たちは、何が正しいのかを自分自身で判断していかなくてはならない時代になっているそうです。

この状況の中で、甲州人の強みは、自分が正しいと思う道を行くこと。この強みを活かし、そして、これからの地域に大切な知恵と勇気と信頼をもって、活動していくことが重要とのお話がありました。

例えば、本日の受賞者の皆さんの活動を、地域の中で老人から若者や学生に伝えていく。こういった活動がいずれ地域の価値になり、核になるとのこと。アフターコロナでは、これまで地域にあった文化や伝統を大事に、また違った発想でみることも重要だそうです。

おもてなしの基本である、地域ならではのものに目を向けて、地域ならではの魅力に気づくことが大切だと改めて感じました。この県民大会が、地域の文化や伝統、おもてなしの活動にスポットを当てる場となり、これからの新しい価値を考える機会となることを期待します。