vol.08 @長濱旅館 ダイニングさくら 繊細で上品な味わい「ヒメマス」

西湖漁業協同組合・代表理事組合長の三浦久さん

湖の自然を守るため元気なヒメマスを育てることが第一

地元で生まれ、西湖漁業協同組合にて代表理事組合長を務める、三浦久さん。西湖の自然環境を守るため、ヒメマスの孵化から稚魚養殖、放流の活動を行っています。「子供の頃から西湖で釣りもしていましたし、ヒメマスは身近な魚でした。といっても高級魚なのでしょっちゅう食べるものではありませんが。昔からある、この地域特有の郷土料理にマス味噌というのがあります。焼いたヒメマスに、ネギやかつお節、生姜などの薬味、家によっては卵の黄身なども加えて混ぜたものです。これが本当においしいんですよ。『姫』と名が付くくらいだから、魚の女王みたいなものですね」。ヒメマスは、水温が低く一定で、水のきれいなところでないと育ちません。最適でバランスの良い生態環境を保つため、三浦さんは日々努力を続けています。

健康なヒメマスだからどんな料理でも格別の風味に

古き良き落ち着いた佇まいが魅力の長濱旅館。宮下昇さんは、90年続くこの老舗旅館の三代目であり、シェフとしても料理の腕を振るっています。同敷地内にあるレストラン「ダイニングさくら」は、富士山が世界遺産になったと同時に誕生したマス料理「富士まぶし」の元祖。宮下さんを中心とした、地域の美味しいものを掘り起こすグループ「んめぇ~もん倶楽部」が考案し、街おこしにも役立てています。「ヒメマスはクセがなく、上品で繊細な味わいのある魚。外国人にも人気が高いです。西湖のヒメマス養殖場は徹底した管理が行き届いており、地下水を汲み上げた年中一定の温度であることも特徴。元々食用ではなく、放流を目的としているので、湖で元気に生きていける丈夫なヒメマスなんです。他とは別格ですよ」。塩焼きはもちろん、大きいものはお刺身に、小ぶりのものはフライにするのもおすすめだそうです。

透明度が高く美しい西湖は幻の魚「クニマス」が発見された場所

富士五湖のひとつ、西湖の透き通るように清らかな水は、富士山から湧き出たものだといわれます。ここで大きな話題になったのが幻の魚、クニマスの70年ぶりの発見。ヒメマスと大変良く似た魚で、普通の人が見ただけでは、ほぼ見分けが付きません。かつては田沢湖に生息していましたが、昭和初期に絶滅したと言われていました。それ以前より山梨県は秋田県から川魚の魚卵を購入し、孵化させ、放流していた歴史があったことから、偶然繁殖し、人知れずひっそりと生き延びていたようです。「西湖で釣ったヒメマスは、もしかしたらクニマスかもしれない、と思うと、ちょっとロマンがありますね」と三浦さん。ヒメマスが一定量放流されていることで、西湖の環境のバランスが整い、クニマスの保全にもつながっています。

「ヒメマス」を使ったレシピ

〜長濱旅館 ダイニングさくらのスペシャリテ〜富士姫まぶし

〜長濱旅館 ダイニングさくらのスペシャリテ〜富士姫まぶし

新鮮なマスの炊き込みご飯を「そのまま食べる」、
「薬味と一緒に混ぜご飯にする」、「お茶漬けにする」、
という三段階で楽しめる「富士まぶし」は、
マスを美味しく食べてもらうために開発されたご当地料理。
さらにヒメマスのシーズンだけ「富士姫まぶし」として提供しています。
炊く前に米粉でからりとあげているので、
頭から尻尾まで全ておいしく食べられることが魅力。
じんわり旨みが沁み渡るような、
上品で奥ゆかしい味わいです。

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長濱旅館 ダイニングさくら

〒401-0331
山梨県南都留群富士河口湖町長浜795-1 TEL:0555-82-2128 http://nagahama-ryokan.com/

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