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更新日:2023年6月2日
フルーツ王国・山梨は桃とぶどうの生産量が日本一です。
桃の花は、桜より濃いピンク色の花が「ここにあるよ!」ってアピールしているかのような華やかさがあって見たことがある方が多いと思います。
一方、ぶどうの花は見たことがありますか?
農林水産省の調査で山梨県内の桃の作付面積は約3,000ha。一方、ぶどうの作付面積は約4,000haとぶどうのほうが多いのに、ぶどうの花を見たことがない方がほとんどですよね。
と言うのも、ぶどうの花はとても小さく目立たない存在なのです。
藤稔(ふじみのり)の花。マッチ棒と比較
藤稔の花の拡大写真
直径2~3ミリの粒の1つ1つに花が咲きます。でも、花びらはなく、めしべとおしべ5本が集合しています。
店頭で売られているシャインマスカットなど大房系のぶどうは、だいたい1房に30粒~35粒付いた状態で売られているのが主流ですが、今この時期のぶどうには1房におよそ500粒の実が付いています。
シャインマスカットの花
その500粒のすべてにとても小さな花が咲くわけですが、これを農家が何段階ものプロセスを経て、最終的に1房あたり30粒~35粒を目安に仕上げていきます。
甲州の花
ぶどうが満開の今、ぶどう農家が一番忙しい時期と言っていいでしょう。
様々な工程を経て満開から約3か月後には甘い果実が出来上がります。
お楽しみに!
藤稔
シャインマスカット
甲州
取材・文/中村(洋)
数あるぶどうの品種の中でも、特に山梨が誇る人気品種5品種をご紹介。保存方法やユニークな皮の剥き方など、ぶどうにまつわる豆知識情報とあわせてお届けします!