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「甲州ワイン」やその原料となる「甲州ぶどう」について学び、甲州ワインをさらにおいしく楽しみましょう!
A.甲州ぶどうを原料に造られるワインです。
山梨県は古来「甲斐の国」と呼ばれ、一帯を甲州と呼びました。だから山梨県産ワインのことを「甲州ワイン」と言うのだ、と思っている人も少なくありません。しかしここでいう甲州とは、約1000年もの歴史を持つ日本古来のぶどう品種「甲州」のこと。この甲州ぶどうからつくられたワインなので「甲州ワイン」というのです。
A.白ワインです。
甲州ぶどう自体は紫がかったピンク色。しかし果汁は白く、通常この果汁のみからワインを造るため、甲州は「白ワイン」なのです。ときおりほんのりと色づくことはりますが、決して赤ワインにはならないのが特徴です。
A.「香り」という意味です。
甲州ぶどうは香りのピークと糖度のピークのタイミングにずれがあり、従来は糖度がピークのときに収穫していたため、「甲州ワインは香りに乏しい」と言われていました。また、甲州ぶどうがもつ香り成分は、発酵にも細心の注意を払わなくては出づらいハードルの高いものでした。しかし2000年代頃からこうした課題を解決し、甲州が本来持つ柑橘系の香りを強めたタイプが登場。市場でも一般化しています。
A.どちらもあります。
現代の甲州ワインで一般的なものは辛口ですが、醸造法によってはやや辛口、スパークリングなど、さまざまな味が存在し、こうした多様性も甲州ワインの魅力のひとつです。辛口甲州の醸造法として知られるのは、1980年代の初めに登場した「シュール・リー」。発酵終了後のワインを数ヶ月、澱(おり)の上で寝かせることで、ワイン中にアミノ酸類が溶出するため風味に厚みや深みが増すと言われます。
A.約80社
山梨県には現在、大規模なワイナリーから中小規模まで合計約80社のワイナリーが存在しています。ワイナリーの多くが、自社ならではの味にこだわり、ひと口に「甲州ワイン」と言っても、多様な製法と技術を駆使してさまざまな味わいを創出しています。
<山梨県のワイナリーマップ>
山梨県ワイン酒造組合 http://www.wine.or.jp/winery/index.html(外部リンク)
A.少雨であること
甲州ぶどうはカビ系の病気に弱く、雨が大敵です。その点、山梨県は他県に比べて降雨量が少なめ。これは四方を取り囲む山々が雨雲を阻んでくれるからです。東京から中央高速で勝沼に向かうと、大月までは雨だったのに笹子トンネルを抜けたら晴れていた…ということもよくある話です。
A.食べられます。
甲州ぶどうは、生食用とワイン用の両方に利用されます。種の周りの酸味が強いので、種ごと飲み込むことが地元流の食べ方。山梨の露地ぶどうの収穫を締めくくる品種で、食べ頃は9月中旬~10月下旬です。一部、低温貯蔵により年明けに出荷される甲州ぶどうもあります。
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